君のKISSに夢☆CHU
第11章 僕を感じて…
「恥ずかしいから、そんなに見ないでよ。まっ、たくさん見つめられて、悪い気はしないけどね。」
来騎がクスッと笑って、私の隣りに戻ってきた。
隣りに座った来騎が、水をゴクッと飲む。
もう一度水を口に含むと、私の顎をクイッと持ち上げて、口を重ねる。
あっ…口移しで飲ませてくれるんだ…。
そう思って慌てて口を開く。
来騎の口から私の口の中に流し込まれる冷たい水。
口の中にだいぶ溜まると、私はそれをゴクッと飲み込んだ。
「もう少し飲むよね?」
「うん。ちょーだい。」
「たくさんあげるよ。」
来騎が微笑んで、口に水を含む。
繰り返し来騎から与えられるそれを、私は飲み込んでいった。
「ありがとう。もう平気。」
「美味しかった?」
「うん。」
「桜音、可愛いっ。」
来騎は、そう言って私をギューッと抱き締めた。