君のKISSに夢☆CHU
第13章 KISSの嵐
ギュッと力が込められて、私の体は更に輝愛の体に密着していく。
さっきまで車で吸っていたタバコの微かな香り。
輝愛の温もりを感じながら、私も輝愛の体に回した腕に力を込めた。
「落ち着いたか…?」
輝愛が静かに聞く。
「うん…。」
輝愛の腕が緩み、私の体が離れると、私の頭の後ろに輝愛の手が回る。
真っ直ぐ見つめるグレーの瞳が、優しく揺れている。
「もう何も考えるな。お前は俺とのKISSにだけ、感じていればいい。」
私はコクンと静かに頷く。
輝愛のそばにいられれば、もう何でもいい…。
今この時間は、輝愛は私だけのものなんだから…。