君のKISSに夢☆CHU
第13章 KISSの嵐
どれだけの時間、KISSに夢中になっていたのだろうか。
私の体はすっかり準備万端で、KISSより先の行為を求めていた。
「輝愛…。お願い…。私の事愛してなくてもいいから、抱いて…。」
輝愛の首に腕を回して、自分の体をくっつけた。
自分から求めてしまうなんて、恥ずかしくて顔が見れないから。
輝愛の返事をジッと待つけど、何も言ってくれない。
不安になって、輝愛の顔を見ると少し悲し気な表情をしていた。
「輝愛…?」
「桜音、ごめん。今は抱けない。他の奴はビジネスだって割りきってるけど、桜音はビジネスじゃないから。」
「えっ!」
「桜音がKISSだけで、我慢できなくなるなら、キスフレも解消してもいい。KISSしてなんだけど、桜音の事は中途半端に抱きたくないんだ。」
予想外の輝愛の言葉に、正直動揺してしまう。
それは、私は一応特別って事なの?
「それってどういう事…?」
「今はまだハッキリとは、分からないけど、お前は他の奴らとは違うって事。」
照れながら、ボソッと答える輝愛を見て、すごく嬉しくなった。