君のKISSに夢☆CHU
第14章 翔大のお願い
「二人ともいい表情になってきたね。もっと二人の世界に入って。」
カメラマンの言葉が、翔大を更に煽る。
翔大の指や唇が、私の体を熱くしていく。
トロンとした瞳で翔大を見ると、翔大の瞳はオスの瞳に変わっていた。
「はぁ…しょうたぁ…。」
翔大の耳元で甘く囁くと、翔大がブルッと体を震わせた。
「そんな声出されたら、俺止まらなくなっちゃうよ…。」
少し掠れた声で、苦し気に言った翔大。
ダメ…私、完全にこの雰囲気に流されてる…。
来騎と輝愛に出逢ってから、二人以外はもう考えられなくなった。
あの二人以外に抱かれる事は、もうないと思った。
でも…。
今の私は…。
翔大に優しく体を愛されていくうちに、私はカメラマンの存在も忘れて、スッカリ素の自分になっていた。
この写真がどうなっているかなんて、この時はすでにどうでもよくなっていたんだから。