君のKISSに夢☆CHU
第6章 case4☆運命の男?
ケースの中に瞳を反らして、ごまかそう…。
「ねぇ、今俺の事見てただろ?」
急に聞こえた声に顔をあげたら、いつの間にか、彼が隣りに来ていた。
突然の至近距離に、ドキドキする。
「あのっ…素敵なカップルだな?って思って…。」
わぁ、ホストとお客さん?と思って見てたなんて言えないよー。
そんな私に彼はクスッと笑う。
「俺とあの人がカップルになんて見える?嘘が下手だな。あんた。」
「えっ?」
「顔に書いてあるぞ。ホストと客か?って。」
「あぁっ!ごめんなさいっ!」
咄嗟に謝っちゃったけど、これじゃ認めちゃったようなもんじゃん…。
「図星か。ただ残念だけど、あんたの読みはハズレ。正解が知りたかったら、暇な時にでもここに来な。いつでも相手してやるよ!じゃあなっ!」
そう言って彼は1枚の名刺と、私のおでこにチュッとKISSをくれた。
それは一瞬の出来事で、私の頭は混乱中。
彼がKISSをくれた瞬間、おでこから体全体に何かが走った。
ピリッとしたような衝撃。
それと同時にきたドキドキ感と、キュンとした胸のトキメキ。
何?何?これ?
あの唇の感触が甦る。
これは一体何なの?