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好きになっちゃうからやめて。

第2章 Tue, April 11

少し場所は迷いもしたものの、なんとか更衣室の前まで来るとたまたま西野と出くわした。

おお~お前ら!
早く着替えないと遅れるぞ!

大丈夫大丈夫~。

と私は軽く受け流した。

あ!田中と松下!
体育委員よろしくな!
前で体操してもらうから。

は!?

二人同時に叫ぶ。

聞いてない聞いてない!!

え?
するのは当たり前だろ。

そう言いながらニヤついている。

だる~~~~~。

絶対わざと言わなかったじゃん!

ま。そうゆうことだからよろしくな!

そう言いながら手をひらひらさせると西野は去っていった。

そして着替えも終わり授業開始のチャイムがなりいよいよ体操が始まった。

じゃあ、体育委員の田中と松下!
前出てきて~!

そういわれ私はだらだらと前に向かう。

西野の横を睨みながら通り過ぎようとしたとき、

がんばれよ!

とボソっとつぶやかれた。

私、ラジオ体操全部覚えてないんだけど。

そう言い返す。

え!?
まあ、とりあえずやってみて。

はあ~~~~~~。

………

ななは完ぺきにこなしたのに対し、私はグダグダだった。

そして初めての体育の授業も終わり更衣室へ戻ろうとしたとき西野に呼び止められた。

おーい!松下!!

はい!なにー?

お前まじで体操できてなさすぎだから俺が放課後、個別指導してやる。喜べ!

そー言ってニヤっと笑う。

は!?
いやいやいや、結構です!!

ちなみに全部完ぺきに覚えるまで帰さないからな~。

え!?ちょっと勘弁してよ…。

私の嘆きも虚しく西野はニヤニヤしたまま行ってしまった。
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