
Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第6章 夢をみる・・・
「それじゃ、あとはクラス委員
誰かやってくれるかな???」
新学期のクラス替え
ホームルームに自己紹介にと
あっという間に過ぎる中
担任の先生の一言に
クラス中が
どことなく憂鬱になる瞬間
シーーーーーン・・・
こんな時に
我先に進んで「はい!」なんて
気合い十分に手を挙げるのは
昔のアニメにでも出てきそうな
教育ママの洗礼受けた
ガリ勉坊っちゃんみたいなヤツくらい
でもって・・・そんなヤツなんかいない
シーーーーーン・・・
なんて…重苦しい空気の中
オレは机の下にマンガ隠して
ボケ~~~っと読んでいた
クラス中、大抵のヤツは
どっか向いて時の経過を待ち
鏡出して化粧してる女子や
オレみたいなクズ対応するヤツ
「ん~~………それじゃぁ
くじ引きで、いいかしら?みんな」
担任の声があがる
そーそー・・・
それでいいんだよセンセー
どうせかったるい
どうせ面倒くさいんだから
自主性を大切にだの、そんなん
期待しなくていいんだよ
最初っからそうやって・・・
なんて、時
カタ・・・ン
一瞬、椅子がずれる音がして
『・・・はぃ・・・』
教室に、一筋だけ
か細く声が響く
ちょっと焦ってマンガ隠すオレが(笑)
咄嗟に顔をあげると
カンナが控えめに
小さなその手をあげていた
