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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第6章 夢をみる・・・

『あのさ・・・カンナ?』





今さら……ってワケじゃ

ないんだけどさ






キーコ……キーコ





チャリ漕ぐ音しかしない

帰り道で



オレの背中にもたれてるカンナに

そっと問いかける






『大丈夫・・・か?』







『???』







『痛かった・・・よな。ごめん・・・』





緊急事態……危険回避



そのためとは言え



カンナを



女の子を・・・力任せに掴んで

投げ飛ばすなんて



だいぶ・・・かなり

すさまじく

まずい事したよね……オレ







『ううん・・・平気』




背中から

カンナの明るい声がした






『ケガ・・・は?』






『芝生の上だったから♪』







『・・・。ごめん・・・カンナ』








『ケイゴは何も悪いことしてないよ

あたしが・・・バカだっただけ』





『・・・』






『ほんと・・・バカだよね』





カンナの声のトーンが

一瞬暗くなる






『~~(笑)ほんとにな

〃その成り〃で

どうする気だったんだか♪』





ずぶ濡れ、着崩れの浴衣姿のカンナ



一歩間違えば

人を助けるどころか

自分が危うくなる所だった





落ち込むカンナを

オレは軽くからかった






『なんとかなると思ってたのかぁ?(笑)』







『なにも・・・考えてなかった

・・・って言うか

覚えて・・・ない』







『・・・。

バーカ・・・(笑)』








『ほんと・・・バカだぁ・・・あたし』






後ろのカンナの手が

オレの服を……ぎゅぅ、っと

強く掴むのがわかった

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