テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第6章 夢をみる・・・

『や・・・あのなぁ、カンナ

別に、それは・・・だから

何もお前が無茶しなくても

大人とか・・・~~その

プロに任せればいいことも

あるっていうか・・・そういう意味だよ

ははっ・・・ははは』






本気で落ち込まれると

やっぱり気まずくて






『ケイゴは・・・ちゃんと

冷静だった・・・

あたしだけ・・・バカなことしたの』







『それは・・・ちがうだろカンナ』






それだけは、ちがうよきっと




バカだのマヌケだのって

笑ってられるのは




夏祭りの会場が

夏の悲劇の現場に

ならずに済んだから言えること





そして

そのきっかけをつくったのは

カンナだから







『カンナのおかけで

あの子ども助かったんだから

それでいいじゃんか・・・♪』








『え・・・???

何言ってるの・・・?

ケイゴが・・・助けてくれたんだよ

あの子どもも・・・それから

あたしのことも・・・』






『・・・』






『浴衣・・・一気に水を吸っちゃって

動けなくなったのは

なんとなく・・・覚えてるの

怖かった・・・すごく』






横向きにチャリに乗るカンナが

足をぶらーんとさせて

ずぶ濡れの裾を動かしてるのが

チラリと見えた








『ケイゴが・・・守ってくれたの』







カンナが呟いて

大事に持っていた

ひまわりの飾りを

そっと、オレの前にかざした






『ありがとう・・・ケイゴ』





もう・・・いい加減

照れくさくなったオレは






『あの子を助けたのは・・・カンナだよ

屋台のおっちゃんも言ってたじゃん?

誰も見てるだけでなんも出来ないでいて

迷わず飛び出してったのは

カンナだけだ、ってさ』







『ぁ・・・ぅ・・・~~』




カンナは余計に

混乱するように

モゾモゾと足を動かしていた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ