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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第10章 新たな未来へ・・・

『泣くなし・・・(苦笑)』






『一生懸命働いたお給料・・・グスッ

無駄遣いしちゃ・・・ダメよ、ケイゴ

もっと・・・ちゃんと、自分のために…』








『今度は説教かよ・・・(苦笑)

忙しいのは果たしてどっちだかね(笑)』







『ぁ・・・ぅ・・・ごめん、ケイゴ

そうじゃ・・・ないの』






『ヘイヘイ・・・(笑)』






『私・・・って、いつもこうだよね』







『慣れてる・・・♪』






『私・・・』






『あー、もう・・・わかったわかった』







フワ・・・





オレは、涙が落ちる寸前の

カンナの目元を指で拭って



カンナの手から帽子を取ると



そのままカンナの頭に被せた。






『・・・ぉ、似合うじゃん♪』




『・・・~、ぁ・・・ありがと』






オレと鏡を交互に見ると

カンナは頬を赤くして笑んだ





『それでいーんだよ(笑)』







∥無駄∥なんか…ない




どこにもない





オレにとっては

ひとつもない





カンナが笑顔になれるなら




カンナが楽しいなら




カンナが・・・幸せなら





オレは何も惜しくもないし



なんだって出来る



そう思うから。







『∥カンナなんかのため∥じゃなくて

オレ・・・∥カンナのためにしか∥

なにもしたくないんだよ・・・』






言わせんなよ…オレに



・・・ってくらい

恥ずかしくなるような事を言ったけど







『ケイゴ・・・』






『だからごちゃごちゃ言うな・・・』






『・・・っ・・・けぇご』





カンナは…やっぱり泣きやがったから

(笑)





ポンポン・・・



わざと子ども扱いするように

頭を撫でてやった






『カンナ・・・楽しもうな?

夏休み・・・』







『・・・っ・・・うんっ』




顔を上げてオレを見上げるカンナ



その笑顔は…やっぱり太陽みたいに眩しくて




黄色やオレンジ…明るい色の柄の

帽子が本当に良く似合っていた

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