テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第12章 花の命・・・

『ケイゴ~…・・・無理…しないで』




『は・・・』





椅子にもたれるカンナが

なんか・・・





『カンナ・・・?』





『私のことより・・・

ケイゴを…待ってる人が・・・』






『何・・・言ってる・・・んだよ、また

~今は、そんなことどうでも…』





そう言って近づくと






『カンナっ・・・?』




『・・・』





カンナは…すごい熱で


ぼんやりして


倒れるようにオレにもたれかかった





更には





ポタッ・・・ポタポタ






『えっ・・・』




体を支えるオレの服に

ポタポタと…真っ赤な・・・




『カンナ・・・おいっ?』







『ゲホッ…・・・ゴホッ・・・ガハッ…』








バシャッ・・・っ・・・




鼻血を吹いて咳き込んだカンナが
うずくまるように倒れ込む







『?!・・・っカンナ!!?

~…っ・・・

おばさん・・・!!

おばさんっ!!救急車!!』






オレは無我夢中でカンナのお母さんを呼ぶ




ガコッ…カランカラーン…



弾みで床に落ちた缶コーヒーの
中身も飛び散って


カンナの真っ赤な血と
それとにまみれて部屋は大惨事






『カンナっ・・・カンナぁっ・・・!!』




血だらけになって

ぐったりと・・・いや、それどころか

カンナの目はオレを…

どこも捉えていないかのように

チカチカと動いていた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ