今日も明日も 2nd season
第13章 見えない鎖 part ⅩⅡ
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気付けはもう、日付けが変わろうとしていた
何だか慌ただしくて、時間の概念が崩れていたらしい
にゃん太の世話をかずくんに任せ、とりあえず生活スペースを作ってた俺がそれに気付いた時には
「あ……」
かずくんは、床の上でにゃん太と丸くなってすっかり眠っていた
眠る時に小さく身体を丸めるのは、無意識の身を守る姿勢だと聞いた事がある
母親の胎内にいる時と似たような姿
それが余計に、かずくんを儚く、弱いものに見せている
胸の辺りにぴったりとくっついているにゃん太もまた
何だかかずくんを懸命に守ろうとしているようで
「…俺は、何が出来るんだろうな」
思わず、ぽつりと呟いていた
かずくんのお兄さんの事を教えてくれたのも
身を隠す場所を手配してくれたのも
にゃん太をかずくんにくれたのも、…全部先輩のおかげで
俺に唯一出来たのは
迂闊に開けてしまったドアの向こうにいたお兄さんを突き飛ばして、かずくんを渡さずにいられた事だけ
それだって、元はと言えば俺の落ち度だ
だけど今からは
この場所からは
かずくんには、自分しかいない
頼れるのも、傷付けるのも
かずくんの世界は俺だけに、なる
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