今日も明日も 2nd season
第18章 君は君のままで
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ぱち、と目が開いて飛び込ん出来たのは見慣れた自宅の天井だった
…ああ、何だ夢か
それにしても随分懐かしい夢だ
あの頃はホント必死だったっけ
“良い人でいなければいけない“ ってムキになってた
まあ、今も基本は変わってないから
相変わらず世間の評価はそのままだけど
「あ、起きた」
ふいに寝室のドアの向こうから声がして、振り返ると
「ホント、起き抜けって不機嫌な顔だよね」
手にコーヒーカップを持ったにのが苦笑していた
「うるせぇな」
「もう、ファンの子に言いふらしたいよね。プライベートの相葉雅紀はいつもぶすくれた顔してますよーって」
別にぶすくれてるんじゃない
常に笑顔でいると疲れるんだから、解放された時くらい好きな顔させて欲しいだけだ
「相葉さんは飲む?」
「は?」
「コーヒー」
にのがカップを少し上に上げて、首を傾げた
「飲む」
腹に掛かっていたタオルケットを横に退けて、ベッドから身体を起こす
そして、にのの向かったリビングに
自分も足を向けた
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