今日も明日も 2nd season
第22章 見えない鎖 part ⅩⅣ
ここに来ても、窓を開ける事は万一を考えて止めさせている
カーテンは開けるけど、地面が見えるまでは近付かないようにとかずくんには伝えていた
空を遠巻きにしか見られない、考えてみたら異常な生活だと思う
それを、かずくんは今日
たった1人で過ごしたのを思ったら、くっつくのも甘えるのも、当然かもしれない
…後は、自分が我慢すればいい
キスだけでは収まりそうになくなっていく欲望は、日に日に大きくなる
出来るならもう少し先まで進みたい
だけど怯えるかずくんに無理矢理なんて、出来る訳がない
多分、前の俺なら半ば強引に押し倒してる
…まあ、1回未遂はやらかしたけど
それ以上強く行かれないと言うのは
何だかんだ言ってかずくんが大事だから
愛しくて、堪らない存在になっているから
ー…ホント、人生って分からないな
人助けから、仕事辞めるはめになったのに怒りすら沸いてこないなんて
俺の隣に座って、にゃん太を抱きながら俺に凭れるかずくんを見て、思わず目を細めた
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