今日も明日も 2nd season
第30章 オトナ時間
ろくにキスすらして貰えないままにイカされて
…惨めな気持ちが溢れ出した
涙が止まらない
荒くなった息も整わないから、呼吸が苦しくなる
「…ごめん、さすがにいきなりはキツイか」
相葉さんが、汗で貼り付いた髪を優しく後ろに撫でた
そして、露になったおでこに唇を落とすと
「でも今日は、やめないよ?」
…なんて嬉しくない悪魔の囁き
「ならせめて…これ、外してよ」
こうなったら止めてくれないのは分かってる
だったら少しでも相葉さんを感じていたい
体だけの快楽は、…とてつもなく虚しくなる
「…ま、いっか。外してあげる
出来ればこのままのが刺激的だけど…」
なんて言いながらも、相葉さんはすぐに手枷は外してくれた
上に無理矢理上げられていた腕を
力が入らない俺に代わってそっと降ろす
暴れたせいで擦れて赤くなった手首
相葉さんがそこを労るようなキスをした
「赤くなっちゃったね」
「…誰のせいだよ」
「だってせっかくだから使ってみようかと」
面白そうに笑うなよ
こっちは怖かったんだからな!
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