今日も明日も 2nd season
第32章 コイゴゴロ *紫×黄*
ねぇ
潤くん、今…俺を好きって言った?
俺と…同じ気持ち?
「ほんとに…?」
信じられなくて、訊き返すと
「嘘じゃねぇよ」
そう言って潤くんが真っ赤になった
「ずっと、かずが好きだった」
その目は、普段のふざけた色をしていない
小さい頃から知ってるからこそ、それが分かる
「俺も……」
滲む視界の中、潤くんを必死に捉えて
「好き、…潤くんが」
改めて言った瞬間、ギュウッと抱き締められた
背骨が折れるんじゃないかって位にきつく
痛いけど、離してほしくない
骨なんか折れたっていい
だって
絶対に無理だと思ってた気持ちが、実は両思いだなんて
…誰が信じられる?
だからこそ、抱き締められてるこのぬくもりを感じていたい
「ねぇ、かず?」
「ん?」
「もう一回、キスしたい」
「…うん」
きつく回された腕がほどかれる
自由になった俺の腕、と言うか上半身
少し体を離して潤くんを見上げ、…ゆっくりと目を閉じると
ふわりと、潤くんの唇が重なった
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える