無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

普段強気なにのがここまで恐がるって、滅多に見られるもんじゃない

でもこれ以上追い詰める程俺は鬼じゃない


「…文句言うなよ？」

ちょっとだけ、意地悪な顔はしたけど

震えているにのを、ふわりと抱き上げた

そう、…ふわり

まさにその言葉がぴったりな位、簡単に持ち上がったにの


だっておんぶはまた、何かやらかしそうな気がしたし

やるなら今しかないだろうと、実行した



…お姫さま抱っこ



あれ？にの、顔真っ赤

何で？

ちょっと待ってよ、俺まで恥ずかしくなってきたじゃん



ねえ、もしかして

もしかしたら、俺達って同じ気持ち？

友達とか、仲間を超えちゃった気持ち？



「…重くない？」

ぶっきらぼうに聞くのはにのが照れてる証拠

「全然、軽すぎ……むしろ、もっと食えよ」

おんぶした時も思ったけど、本当に軽い

抱き締めたら壊れそう……って

俺、何考えてんだ！


でもさ

何だか、抱き締めたくなってる

このまま離したくなくなってる