今日も明日も 2nd season
第33章 ほのかに甘くholiday From A
実はさっき、電話を掛ける時ににのを下に降ろしていたから
しがみついた、と言うか
抱き付いてきた、と言うか
にのがこれ以上ないくらいに俺にくっついた訳で
それだけでも何故かドキドキしてるのに
泣いちゃってる顔なんて見たら
…俺、どうしたらいい?
とりあえず、宥めるように背中を叩いて
にのを落ち着かせようと試みる
何とか震えも収まってはいるけど
まだ続くこの田んぼ道を、にのに歩くと言う選択肢はないだろう
「…おんぶの方が楽?」
そう、にのが聞いてくるから
「また悪戯しそうだからダメ」
すかさず俺は、再びにのを抱き上げた
さっきみたいなドキドキは、慣れたのか治まっていて
変に意識しないで歩けるようになっていた
にのはと言えば
何だかまだ顔も赤くて、俺をあまり見ようとしない
時折聞こえる蛙の声に、ビクッとしてるから
きっとまだ怖さが残ってるんだろうな
だったら、安心させてあげられるのは俺しかいないじゃん
…て、あれ?
あまりににのが照れてるから
何だか俺も恥ずかしくなってきたかも
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