今日も明日も 2nd season
第4章 見えない鎖 Ⅹ
「まーくん……」
カチャ、と寝室のドアが開いた
少しキョロキョロと見回し、俺を見つけるとホッとした顔を浮かべてかずくんはこちらに歩いてきた
「おはよう」
にっこり笑ってかずくんを迎える
「おはよ…ございます」
かずくんは頬を赤く染めて、小さく返事を返すと
すかさず俺の隣に腰掛けてきた
かずくんが座ると同時ににゃん太ものそのそと起き上がり
かずくんに “抱っこ“ とせがむように鳴いた
俺が起きた時はシカトしてたくせにね
だけど
かずくんがにゃん太を抱き上げ “にゃん太、おはよう“ なんて目を細めるのを見たら
そんなのはどうでも良くなった
だってかずくんとにゃん太が一緒にいる光景は、幸せそうにしか見えなかったから
「かずくん、ご飯食べようか」
「はい」
“にゃん太にもごはんあげるね“
かずくんがにゃん太に話し掛け、小さなその身体をそっと降ろす
そして、俺のシャツをやっぱり摘まんでから、
一緒にキッチンまで後ろを歩いてついてきた
にゃん太のごはんはかずくんの仕事だ
お皿にこぼさないように慎重にエサを入れるかずくんを横目に、俺はかずくんと自分の朝食を作り上げ始めた
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