今日も明日も 2nd season
第36章 H B M *黄×緑×ちょっとだけ黄*
少し首を傾げて、雅紀が “可愛い“ と言ってた顔でじっと見つめた
雅紀が小さく息を飲む
「にの…何か企んでない?」
ギクッ
「何か…嫌な予感がするんだけど」
今日の雅紀はなかなか鋭い
自分のテリトリーだからか、簡単には堕ちない
だけど
そう言いながらも、どこか期待はしてるだろ?
…俺が、お前に膝躓く様子を思い浮かべて興奮してるだろ?
「どうして…?何でそんな事言うの…?」
こうなれば、とことん “可愛い“ ってやつを演じてやる
本当はガツッとそこを握ってやりたいのを抑えて
恥じらうように片手を雅紀の背中に滑らせる
そして、戸惑うかのようにそれを前に進めていった
「お願い…」
無理矢理潤ませた瞳を雅紀に向ける
まるで、初めてそこに触れるかのようにおずおずと少しだけ指を掠め、わざとすぐに引っ込めた
「にの…マジで…?」
もうちょいだ
「うん…」
再び少しだけ触れる
「…分かった」
ー…俺の、勝ち
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