今日も明日も 2nd season
第44章 どんな君でも
俺が知ってる相葉さんは中学生からだから、こんなちびっこの頃は知らないけど
多分、目の前のこいつそのものなんだろう事は簡単に想像出来る
「雅紀、お腹空かない?」
ゲームをオールクリアして、手持ちぶさたになった処でふと思い出した
自分が朝食を摂らないからすっかり忘れてたけれど、もう昼になるじゃん
雅紀も何も言わないから、俺も気付かなかった
「お腹、空いたろ。何か食べようか」
“ごめんな“ と頭を撫でた途端、雅紀のお腹が盛大に鳴り響いた
その音に思わず吹き出すと
「笑っちゃやだ!」
雅紀が真っ赤になって必死にお腹を抑えた
もう、どの仕草1つ取っても可愛いとか
なんなの、これ
大人の相葉さんもいいけど、これはこれで楽しめる
「ごめんごめん。ご飯、買いに行こ」
「ごはん!!」
雅紀がパッと立ち上がる
ぬくもりが足の間から消えて、何故か少し寂しくなったのを隠すように
「コンビニだけど、…いっか」
俺も立ち上がって、テーブルに放置した財布を手に取った
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