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ねぇもう嫌・・・

第11章 検査③




「陽菜ちゃん」



壁に背中を預け、俯いていた私に先生が声を掛けた。



「先生、柊と話してくるから。」



"ここで待てる?"と言わんばかりのニュアンスで言われ、なんとなしに頷いた。



「何かあったらすぐ電話して。」



涙を見せても先生は動揺しなかった。



心臓が萎んだみたいに、また胸が苦しい。



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