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赤い糸

第13章 With you


「手加減…しないで下さい。」

忘れてた。

「言ったな…」

コイツは煽る天才なんだってこと。

頷くと、覚悟を決めたように目をギュッと瞑って少しだけ覗かせた赤い舌。

ここまでさせといて首を振るなんて俺には

「痛かったら言えよ。」

「ハンッ…」

出来るわけがなかった。

簡単に外された理性と言うタガ

俺は璃子に覆い被さると貪るように璃子の舌を絡めとった。

火が着いた俺はTシャツを抜ぎ捨てて

「もっと…ベロ出せよ。」

顎を掴んで璃子を煽った。

「もっとだ。」

「…んうっ。」

ほんの数十分前に愛した体を今度は俺の好きなように抱く。

ピンク色の頂が上を向く柔らかな胸、弓のようにしなる背中、滑らかな曲線を描く腰に

「…ヤッ…ちょっ…京介さ…」

「逃げんな。」

それこそ、小さな爪に赤い色をのせている足の指まで唇で舌で確かめた。

「ヤメテ…」

今まで欲望そのままにコイツを抱いたことなんてあっただろうか。

どんなに抱いたって全く慣れない小さな体をただ壊さぬように愛情のすべてを注いで重ね合わせてきた。

それなのに 俺とのセックスを覚えていないおまえがそれ以上をねだるなんて

…俺の気も知らないで

「…ハァっ…ハァンッ…」

一度達したほんのり色づいた体はさらに敏感に俺の愛撫を感じとる。

「…京介さ…」

そうだろ、もう苦しいだろ?

俺のゴツい指を二本も咥えた蜜壺は滴を飛ばし震えていた。

それなのに…

「京介さ…」

璃子の瞳はどこか優しげで

「好きです…大好きです。」

何度も果てながら必死に俺に喰らえついてきた。

そしてそのとき…

くたりと力が抜けた膝を抱き寄せて

「挿れるよ。」

しっかり膜を被わせた痛いほどの熱を蜜が溢れすぎているその場所に滑らせると

「…京介さん」

璃子は手を伸ばし、今にも溢れそうな潤んだ瞳で

「愛して…下さい。」

「当たり前だっつうの…ンッ…」

「…ンアッん…」

俺の熱を受け入れた。

「痛くないか?」

「…少しだけ。」

「久しぶりだもんな。」

やっと繋がった瞬間、あんなに攻め立てたのに緩やかな時間がふと流れる。

「あの…少しこのままでいてください。」

「いいよ。」

俺の首に手を回した璃子はポロポロと涙をこぼしながら微笑んだ。

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