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Treasure of life

第1章 Baby blue

「潤、知ってる?美術の先生新しくなるんだって〜!」

新学期も始まったある日、友達がそんなことを言った。

昼休みが終わり、次の授業は美術。

「へ〜、どんな人だろ?」

俺は移動教室の準備をしながら、たいした興味も示さずに言った。


はぁ、眠いなぁ。。

欠伸をしながら、すでに決められた席につく。

始業のチャイムが鳴ると、わりと小柄で(失礼)猫背の人物が入ってきた。

この人が新しい先生…?

「4月からこちらの学校に赴任しました大野智です」


心臓がドクンと鳴った。。

…はい?今、なんて…?
眠気が一気に吹き飛んだ。

俺は『大野智』と名乗ったその人を食い入るように見つめた。


垂れめの眉毛、優しそうな目元、スッと通った鼻筋…。

同時に俺の記憶を辿る……。



智くんだ!

と確信した。

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