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Treasure of life

第4章 どこにでもある唄。

暫くお昼は一人で済ませていたが、そのうちにいたたまれなくなって他のクラスの友達の仲間に入れてもらうようになった。

幸い、他のクラスには友達がいたのだ。

それが俺にとって唯一の救いだった。



放課後、事務所のレッスンがある日はそれに没頭して忘れることができた。

教室で話せない分、事務所の友達と話せることは本当に楽しかった。


レッスンがない日は、学校から帰って一人になると泣いていた。


心配をかけたくなくて親にも言えなかった。


俺なんて生きている価値ないんじゃないか…。


死にたいとも思った。


でも、そんな勇気なかったし、何より悲しむ家族や友達の顔が浮かんだから思い留まった。


そのうちに嵐のデビューが決まり、俺は好奇の目で見られた。


あるとき違うクラスの友達が、あるアーティストのアルバムを貸してくれた。

その歌に勇気づけられて、なんとか一年が終わるまで耐えた。

クラス替えがあったので、もう仲間外れにされることはなかった。

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