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無表情の宇野くん

第19章 侵略!宇野娘。

宇野くんとそっくりの娘がいると、クラスで話題になっていました。


あまり友達のいない私の情報網は狭かったのですが、まあ、それでも知れるほど有名な話になりつつある。


格好よくって可愛い、なんとも凄い娘さんだそうだ。


それは見たいと、私は一週間、その娘が目撃されているという小学校の前に張り込んだ。最早私は、探偵になれるのではないかと、そう思わされなくもない。


さておき。


その娘は、ランドセルを背負って、学校から帰宅してきた。あまり見ない青いランドセルだった。


すごく可愛く、綺麗で美しく格好よく、まあ一億年に一人の美少女だと言わざるをえなかったのだが、どうして宇野くんと、どこが似ているのだろう。


その答は簡単だった。彼女も無表情だった。正確にいうと、時たま笑ってはいたが、貶した笑顔を浮かべていた。


嫌な子供ですわね。

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