あと3秒だけ。
第12章 お忍びデート。
『有紗〜、お腹空いた!はやくいこっ』
仕事が終わり、約束どうり彩とイタリアンのお店に向かった。
カランカラン♪
『いらっしゃいませ、お好きな席へどうぞ〜』
お店の外観はログハウスの様で
店内は薄暗く、席数も15席程度。
60代くらいの夫婦で営んでいるようだ。
窓側の席に座り、
奥さんがお水とメニュー表を持ってきた。
『もしかして、お2人初めてじゃないですか?
ご来店ありがとうねえ。この辺にお務めですか?』
『はい!初めてです!私たち、近くの銀行で働いてますよ〜』
『あら!なら神田さん知ってるかね?
神田さん、いつも集金しにきてくれたりするの。』
その瞬間、彩が私をニヤッと見た。
げ。