あと3秒だけ。
第15章 ふたりの危機。
『よし、じゃあ俺朝会議あるから先に降りるね!』
『はい、いってらっしゃいですっ』
貴久は『じゃあねっ』と軽く手を振り、
駆け足で休憩室を出ていった。
私はまだ半分以上、ジュースが残っていた。
まだ少し時間がある、ゆっくり飲もう。
『ここ、座っていい?』
『えっ』
さっきまで貴久が座っていた席に、
コーヒーを持った佐藤さんが座る。
よりによって、なんで佐藤さん…。
しかも、貴久がさっき座っていたところだし
つまりは私の真向かいにいるわけだし.....。
早くジュース飲も。
『仲良いんだね。』