あと3秒だけ。
第15章 ふたりの危機。
重たい空気の中、
口を開いたのは佐藤さん。
『え?』
『神田代理と、上野さん。仲良いよね。』
まさか、この人気づいたの?
でも、佐藤さんは明らか恋愛には疎そうだし
こういうの、気づかなさそうだし.....
『はい、よく休憩室で一緒になるから話してるうちに仲良くなりました!』
佐藤さんの右眉が一瞬ピクッとした。
『そうなんだ。でも、神田代理は既婚者だし・・・・・その、・・・気をつけなね。』
『知ってますよ〜!でも、大丈夫です。普通に上司として慕ってるだけです。』
『そう。ごめん、変なこと聞いて。』
『いえいえ。では先に降りますね』
私は平静を装い、缶を捨て
休憩室を出た。