あと3秒だけ。
第17章 愛してる。
人目を盗んで会い、
バレるかもしれない見られるかもしれない…
その、スリルが好きだった。
気がつけば季節は秋、11月になっていた。
今日も私と貴久は会い、
金曜日の夜ということで
珍しく貴久の家に泊まるつもりでいた。
セックスを終え、
貴久に腕枕をしてもらい他愛ない話をしている時だった。
♪♪♪♪♪♪
リビングに置いていた貴久のスマホが鳴った。
『あ、ごめん有紗。電話だ、出てくるね。』
『はあ〜いっ』
貴久はベッドから出て隣の部屋に向かう。
『もしもし……はい、…はい。』
隣の部屋から微かに貴久の声が聞こえる。
だけど、急にバタバタと音がしだし
私は様子を見ようとそっと扉を開けた。