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あと3秒だけ。

第20章 左手薬指。


握り返したとき、

私は貴久の左手薬指に

指輪がしてあることに気づいた。


『指輪.....』

これだけでもう、

今から貴久に言われる話の内容に

大体の検討はつく。


『あの日からずっと連絡取れずにいたけど。
俺、有紗のことを決して
嫌いになったわけではなかったんだよ。』


私の手を握る貴久の手に

少し力が入る。


『連絡が取れなかったのは、
2つの“罪悪感”ごあったからなんだ。』

『2つ…?』

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