あと3秒だけ。
第21章 あと3秒だけ。
『・・・ッ、わ、私は貴久さんのことが大好きでした。誰よりも1番に愛していました。本当ほ・・・ッ、とても寂しい…ッ、このままずっと・・・想いが報われなくてもいいから、一日だけでもいいからあなたを独り占めしたかった・・・ッ。私を変えてくれて、愛してくれて・・・・・・ッ…。ほんっっとうに、ありがとうございました!!!これから、幸せになってくださいね!!!!』
泣きそうな、きもちを堪え
私は思い切り笑った。
最後の顔が泣き顔だなんてやだ。
少しでも、あなたにとって
いい女だったと思われたかったんだ。
『有紗、気持ちを話してくれてありがとう。本当のところ、俺も寂しいんだ。でも、そんなこと俺が言う資格なんてないから。俺はただ、これから自分が決めた道を誠心誠意を持って貫くだけ。たくさん傷つけて本当にごめんな。だけど、こんな俺を愛してくれてありがとう。素敵な思い出ありがとう。』