あと3秒だけ。
第7章 加速する想い。
私の車は彼の家の近くにある、
公園の駐車場にとめた。
1台分しか車を停める契約をしていないのだそう。
家に入るまで、
私はほとんど喋れなくて彼の後ろを歩いていた。
3階建ての白いアパート、
彼の部屋は2階の角部屋だった。
ガチャ
部屋は、すごく片付いていて
モノトーンを基調とした家具で統一されていた。
でも、料理はしないのかな。
玄関入ってわりとすぐあるキッチンは
キレイに何も無かった。
『暑いよね、今からクーラーつけるね。
上野ちゃんこの辺りに座ってて?』
ふたり用くらいの大きさのソファを指さされ、
ゆっくりと腰をかける。