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半ば強引ではございますが……

第1章 7月12日の夜10時

 この日、いつもより早く仕事が終わり、10分早く店を出ました。

 僕の日記等で、ご存知の方もいらっしゃいますが理容師をやってまして、雇われ店長で店に入っています。

 10分早く終わっても、いつも乗る電車の時間がまだ先なので、時間潰しに100円ショップに立ち寄りました。


 特になにを買おうとかは決まってませんでしたが、スナック菓子と冷たいお茶を手に取りました。

 すると、どこからか『チリンチリン』と風鈴の音が鳴り、僕の耳に入りました。

「風鈴かぁ」

 売ってました。風鈴。

 今回、お題小説にて風鈴題材にいろいろ書いてましたが、実際の実物の風鈴を見るのは久しぶりです。まあ、1年くらいですがね。

 いくつものガラス製の風鈴が売られておりまして、その中でも、見た目に涼しげな物を手に取り「これ、買って帰ろう」と決めました。

 代金を払い、割れ物なので新聞紙で包みまして、カバンの中に入れて持ち帰りました。

 この時、頭の中では(風鈴があるから、買ったことを書いてお題小説に書けば、ネタになるかな?)等と考えておりました……たぶん。

 お題小説に、日記エッセイのカテゴリーを選んで参加するやつはいないだろう。

 そんな、わけのわからんことを想像しておりました。

 家に帰ると、キッチンの奥の方から、夕食の香りとともに『チリ~ン』と音が。


「えっ!?」

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