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君がいる風景

第2章 出逢い


翌朝
逸る気持ちで自転車置き場へ滑り込み
自転車を止めてから祠まで走っていった。

昨夜供えた似顔絵の描いてた柿がメッセージと
一緒になくなってる。

その代わりに置いてあるものは
ココア缶と
その下には手帳を切り取ったような小さなメモ



気づいてもらって良かったです
柿ごちそうさま



そう書かれてた。


手を合わせて一礼をする
御礼の気持ちを伝えてめちゃめちゃ深くお辞儀して
ココア缶とメッセージのメモを仕舞い込んで
駅へと向かった。







「おはよ、智。ご機嫌じゃん
カギ見つかったんだ?」

「へへへ、まあな。」

「ふーん
もしかしてかわい子ちゃんが拾ってくれてたとか?」

「さぁな、わっかんねぇ」

「なんだよ、それっ」

「まあまあ、よっしゃぁ
今日もはりきっていこうぜっ」





午後の休憩時間までいつもなら無駄に長く感じる
のに今日はめっちゃはやく感じた。



「お、タバコが切れてらぁ」

裏口から外へ出て自販機に買いに行こうとすると
背後から声をかけられる。


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