昭和回想録
第3章 誰よりも・・・。
俺と優子は動かずにジッとしていた。
抱き合ったまま。
俺は優子の髪の毛を撫でながら話しかけた。
そして今の素直な気持ちを告げる。
「俺は優子が好きだ。大好きだよ。なにがあっても離さないよ。」
本心だった。
俺を心底思ってる優子と別れる理由などありはしない。
「うん。うれしいッ。でも・・私だけじゃ なくてもいいからね。
本当に二番でも三番でもいいからね。」
小学生にして、なんて遠慮深いんだ・・・。
すでに大人の恋愛でも知っているような。
男親がいない環境がそうさせるのか・・・。
分からなかった。
でも俺は優子が大切だ。
ずっと一緒にいてほしい・・・。
そう願った。
木枯らしが窓をカタカタとゆらす。
少し冷えてきた部屋では、お互いの体温がほしくなる。
そう思うだけでもカラダは熱を発する。
そんな思いの中、優子が切り出した。
「お兄さん・・・。オ・・チンチン・・の舐め方教えて・・・。
誰よりも・・・上手になりたい。」
今、優子は二番でも三番でもなく一番になろうとしていた・・・。
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