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第15章 どんどん




N「本買うの?」




相葉君に連れられて来たのは、

駅前にある4階建ての大型書店。




A「いや、文房具コーナー行きたいんだよね。いつも使ってるボールペン、学校の購買に売ってなくてさー。」




そういうところ、こだわるんだ。

俺なんか書ければなんでもって感じだけど。





相葉君がお目当てのボールペンを探している間、

近くの新刊コーナーを物色していた。



最近本読んでないな・・・なんて思いながら

気になる本をペラペラめくっていると

トントン、と後ろから肩を叩かれた。









S「よっ!久しぶり!」




爽やかな笑顔で声をかけてきたのは翔くんだった。



あれ?たしか、もう寮に帰ってるはずじゃ?






N「どしたの、こんなところで。」



S「俺が本屋にいちゃ悪りぃかよ(笑)」



なんで寮に帰ってないのかも気になるけど、

それ以上に気になることが・・・




N「・・・どしたの、その子。 」




S「おとーと♡」




翔弟「・・・こんにちわあ。」







リトル翔くんはまだ幼稚園くらいだろうか。

翔くんの陰に隠れてこちらの様子を伺っている。





N「ほんとに弟だろうな。」



S「そりゃどういう意味だ(笑)」



N「こんにちはー。お名前は?」



S「無視かよ!」






目線を合わせてしゃがんでやると

リトル翔くんはぽっと赤く頬を染めた。

恥ずかしがり屋なのかな?





翔弟「・・・しゅぅ。」



N「しゅうくんっていうの?お兄ちゃんの友達の二宮和也です、よろしくね?」



翔弟「・・・。」




N「ん?」







何かいいたげな態度に首をかしげると、

トコトコと俺の方に近づいてきて、

そのまま首の後ろに手を回して

ぎゅーっと抱きついてきた。







翔弟「かずくん?」



N「ふふ、かずくんね。そだよー、かずくんだよー。」



S「お、にの、修に気に入られたな 。」



N「え、そなの? 」







抱きあげてやると修くんは

一層ギュッとしがみついてきた。

子どもあんま得意じゃないけど、

懐かれると気分いいかも。ふふ。



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