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第15章 どんどん







A「んふふふふ♡」




ベッドに腰掛け、

初めて入るにのちゃんのお部屋を眺める。




N「・・・なんだよ、キモチワリィ。 」





あれ、ツンツンにのちゃんになっちゃった。




A「にのちゃん、俺の話ばっかりって♡ 」




にのちゃんも俺の隣に腰掛け、

ゴシゴシと両手で赤い顔を擦る。




N「・・・んなことないし。」



A「はいはい♡」



キッと俺を横目で睨むけど、全然怖くないよ♡




A「・・・かずくん。」



N「・・・なんだよ。」



顔を覆う両手をそっと退けて、

俯くにのちゃんの顔を下から覗き込む。



N「ちっ、ちか・・・」



その唇まであと数センチ・・・





和母「かずー?お菓子ー♡」



近づいて来た足音もなく、

ドアのすぐそばから楽しそうな声が聞こえ

ビクゥッ!とにのちゃんから離れた。



ガシガシと髪の毛を掻きむしったにのちゃんが

はぁ〜い・・・と返事をし、ドアを開ける。





両手塞がっててノック出来なかったー♡

と、にのちゃんママ。

てへっ、と小首を傾げる仕草が

にのちゃんとそっくりだぜ、ちくしょー!




にのちゃんが

お菓子とジュースののったお盆を受け取ると

俺に向かって再度、ゆっくりしていってね♡て

微笑むにのちゃんママ。





パタン、とドアが閉まってから

にのちゃんと顔を見合わせる。



N「・・・。 」


A「・・・っふふ。」




耐えきれずに俺が笑うと、

にのちゃんもつられて笑い出した。


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