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第16章 ただただ
#S
松本潤:
[帰って来たら話したいことがある。]
S「はぁ・・・。」
俺が本来寮に戻る予定だった日の前日、
潤からこの連絡が来た。
なんとなく見当はついている。
きっと別れ話だ。
"違うなと思ったらフってくれていいから"
なんであんなこと言ったんだろうと
今更ながらに後悔する。
ほんとはもっと情熱的な告白をするつもりだった。
フラれても冗談ですませられるように
予防線張りまくった結果がこれだ。
俺のヘタレ。
そのくせ、潤とふたりだと強がってカッコつけて、
経験あります的な感じ出してたくせに
いざとなったら最後まで出来なかったとか、
超絶ダサいのは百も承知。
その上また失敗したらと思うと
怖くて潤に触れられないとか、
またまたMAXヘタレなのも承知。
故意に話合いを先延ばしにするつもりはなかったけど。
母さんから、少し帰省を伸ばして
修の面倒を見て欲しい、と頼まれた時は、
食い気味にふたつ返事でOKした。
この2、3日で潤が考えを改めてくれる可能性は
ZEROだとしても!
死刑宣告はもう少し先延ばしにしたい。