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第25章 ひとひら
準備を整えて、電車に乗って
まずは俺んちの最寄駅に。
まーくんと初デートした駅ビルは
祝日ということもあってたくさんの人。
…やっぱりカップルが多いかな。
駅ビルの中央に吹き抜けになっている広場には
どでかいクリスマスツリーが飾られている。
夜はもっと綺麗なんだろうなぁ・・・。
メンズコーナーをブラブラしていると
まーくんが好きだって言ってたお店が。
普段だったら絶対入ることのない、
オシャレなその店内を覗いていると、
…おや?割とリーズナブル?
ただ服だとサイズとか違った時に面倒だし、
何より俺のセンスでまーくんの服を選ぶなんて…
「…何かおさがしですか?」
ウロウロと同じとこを
行ったり来たりしてたもんだから
店員さんに捕まっちゃった。
うわ…これ俺の苦手なやつ…
「何かおさがしですか?」
N「う、あ、はい…」
「お困りでしたらお手伝いしますよ?」
N「あ、いや・・・」
俺一人でも迷うだけだし、
ここは聞いた方が無難か?
N「 ・・・友達にプレゼントを。 」
「あ、そうなんですねー!小物類などは
あちらのコーナーにありましてー…」
グイグイと店内のスペースへと誘導され、
こっちはー、これはーといろいろ出してくれてる。
よく喋るなー・・・・・。
「プレゼント渡す方は同じ歳くらいですか?」
N「あ、そうです。同じ高1・・・」
「え?!」
N「・・・高1です。 」
「!」
絶対コイツ俺のこと中学生かなんかだと
思ってやがったな・・・
「高校生の男の子ならアクセサリーとかも
つけますかね〜?この辺りが
今期の新作なんですけど・・・」
そう言って店員さんがガサゴソと
数種類のアクセサリーを目の前に出してきた。
「シンプルで普段使いもしやすいし、
シルバーのラインナップが人気なんですー。」
指輪、は重たいか、
ネックレス、はしてるイメージないなぁ