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第30章 ほわほわ






いのちゃん・・・



まさにまーくんと揉めた原因そのもの。



バスケ部のマネージャーの伊野尾さん。






俺を呼んだ女子の指す方向をみやると

入り口のところに佇む伊野尾さんと目が合い

ペコリと頭を下げた。






N「・・・俺になんか用?」




伊「あ、あの、二宮くんに
ちょっとお願いがあって・・・!」




N「うん?」




伊「その…今度のテストの範囲の数学、
教えて欲しいとこがあって!」






・・・はあ?なんで俺?





伊「いや、二宮くんって学年で1番だし、
教え方が上手だって相葉くんも言ってたから…」





N「いやいやいや…」






なんだって恋敵にそんなめんどくせーこと

頼まれなきゃいけねーんだ。




N「悪いけど他の奴、」

A「なにしてんの?」




お断りしようとしたところに現れた

朝練終わりのまーくん。




・・・不機嫌丸出し。

昨日の喧嘩のテンションのままだ。





N「いや、期末のテスト勉強
教えて欲しいって言われて…」





A「…ふーん。」





ふーん?だと?






伊「やっぱだめ?かな?忙しいよね?」






自分には関係のないこと、とでも言うように

俺と伊野尾さんの横を

通り抜けようとするまーくん。




なんだかその態度にやたらとイラついた。







N「いいよ。いつ?どこ?指定して。」







伊「いいの?!ありがとう!」




まーくんが一瞬、

こちらを振り返った気がしたけど

気づかないフリをしてやった。





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