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第30章 ほわほわ





コンコン、---





N「まーくん・・・開けてー?」



絶対いるはずなのに、

鍵はかけられたままで俺の呼びかけにも応えない。




N「まーくんっ!・・・まーくん、」




ざわざわと嫌な胸騒ぎがして、

ドアを目一杯叩く。



N「まーくん!開けて!!」




観念したのかカチリと内側から

ロックが外れる音がして

細く開けられたドアからまーくんが顔をのぞかせた。



A「・・・なに」



N「まーくん、ごめんね?チョコのことも、
伊野尾さんのこと勘違いしてたのも、
俺が全部悪かったから、」



A「・・・・。」




N「だから仲直りしよ?
俺もうヤキモチやいて困らせたりしないから、
ちゃんとまーくんのこと信じるから…」



どんなに言葉を紡いでも、

まーくんは何も言わない。




N「まだなんか不満があるなら言って?
俺なんでも直すから、・・・」



眉間にシワを寄せたまま、

それでも目を合わせてくれない。

なんで?まーくん、こっちみてよ。





N「ね、まーくん・・・
思ってることあったら、言って? 」









いつもと違うまーくんに戸惑いつつ

まーくんの口から言葉が出てくるのを待った。





N「まー、くん・・・・?」



A「ごめん、」




やっと口を開いたまーくんに、

ホッとしたのもつかの間。





A「俺と別れて。」




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