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第34章 飛花落葉





"目標があって、才能があって、
その上努力もして。まーくんを見てるとさ、
俺には何があるんだろうって不安になる。"




ウィンターカップのときに

にのちゃんが翔ちゃんに漏らしたという言葉。




M「学年一位様が随分と持ち上げてくれてるじゃん。
恋は盲目って言うけどフィルターがすごいな(笑)」

バスケバカなだけで
そんなかっこいいもんじゃねえよな?

って笑う潤は悪い顔してる。




S「俺も思った(笑)
でもさ、やっぱりそれがいいとこなわけじゃん!
そーゆーなんも考えずにまっすぐなとこ!!」




・・・もう褒められてんだから貶されてんだか。



ただ、この2人にもだいぶ、気を遣わせてたんだろうな

何気ない会話でも、

にのちゃんの名前は愚か連想させるような話題も

俺の前では話さないようにしてくれてた。



久しぶりににのちゃんの話をするふたりは

まるでつきものが取れたかのように楽しそうだ。




S「 にののことだからさ、会ってないうちに
美化しまくってると思うよ、雅紀のこと(笑)」




だよねー、と笑う3人は

すっかり俺のことなんか蚊帳の外だ。







M「まぁ、悩んでんならさ、
お前自身がかっこいいと思える方に進めよ。」





さっきの悪い顔はなりを顰め、

男前な笑顔で俺の肩に手を添える潤。



何も言わなくても、

何を悩んでるかなんてお見通しらしい。





俺から言うのもなんかアレだけど・・・

って鼻をかきながらおーちゃんが続ける。




O「もうそろそろさ、にのに連絡してやんなよ。」





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