1985年空は蒼かった~イノセントスカイ
第65章 ドキドキばっか!
僕はドキドキで波多野の手を握る
波多野も僕の手を握り返した
波多野は下を向いている
その表情が何とも言えずに僕は波多野の頬にキスをした
(やべー、オレまたキスしてんじゃん!)
更に心臓はバクバクしていた
波多野は僕の方に顔を向けた
そして今度は頬にではなく、唇と唇を重ねた
初キスはレモンの味なんて言ったヤツがいるが、そんな味なんてあるわけがない
ただ唇を重ねただけで味なんてわかるワケがない
波多野は僕に持たれかけながら観覧車は下に降りていった
何を話せばいいのやら解らん、でも波多野とくっついているだけで良かった
中は蒸し暑かったけど、それを忘れさせるような楽しくも短い時間だった
ただ、観覧車から降りた瞬間、滝のように汗が流れた…
心臓に悪いのか、良いのか、ドキドキしたり、まったりしたりと、ジェットコースター並みの心境だった