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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第73章 2学期がスタートした

長い夏休みが終わり、2学期がスタートした

あれ以来僕は波多野に連絡をしていない

波多野からも連絡はこなかった
僕は残りの夏休みをバイトをして過ごした

(そういや誕生日までに金貯めてバイクの免許とって、バイクも買いたいしな…)

バイトで稼いだ金はなるべく使わず貯金することにした

教習所に通う費用、免許を取ったらバイクを買わなきゃならないからかなりの金額になる

僕は3月生まれだからそれまでにまとまった額を蓄えないとならない

2学期も相変わらずバイト仲間と遊び、帰りが遅くなり、朝は起きれずに休むという、一学期と何ら変わらない日々を過ごしていた

登校時に駅に行けば誰かしらに会う

波多野とは何度か顔を会わせたが、僕は見てないフリをして波多野に挨拶すらしなかった

まぁ確かに大人げなかったと思ったが、波多野と杉下の二人に翻弄されていた(実際は僕の思い込み)ようにしか思えなかったので僕はそれを忘れようとする為に、中学時代の連中とは駅で会っても特に会話をすることもなく、電車に乗ってその場から離れるような感じで1秒でも早く駅から立ち去りたい気持ちだった

一学期と比べ、二学期はクラスの連中と話す機会も多くなり、帰りに同級生のウチに遊びに行く機会も増えた

同じクラスに小沢というヤツがギターを弾けたので帰りにソイツのウチに寄っては弾き方を教えてもらったりした

この小沢は1学期早々タバコを吸ってるとこを見つかり、停学を食らっていた

どういったきかっけで仲良くなったのか覚えてないが帰る道が途中まで一緒だったので、電車の中で話しているうちにギターの話しになり、じゃあギター教えてって事になってコイツのウチに入り浸るようになった

やっぱり難関はFコードで弦を押さえるのにかなり苦労した

「指だけで押さえたって押さえられるもんじゃないよ。手首を曲げるようにして押さえると簡単にマスター出来るよ」

その通りにFコードを押さえてみると簡単にできた
そうか、手首を曲げるように押さえればいいのか

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