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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第79章 76ht Worst 1

波多野はシュークリームを追加した

「あれ、今日はタバコ吸わないの?あっ、オバサンに言われたから吸わないようにしてるんでしょ?大丈夫よ、ここで吸っても」

「いや、今日はいいや」

何かタバコを吸う気分では無かった

「小野っちいつまで学校休むの?」

ただでさえ休みが多いんだから、これ以上休んだら留年確定って事だ
まだ辞めるという事は波多野に言わないでおこう

「歩けるようになったら学校に行くよ」

「ねえ、小野っち。2年に進級出来ないって聞いたけどホントなの?」

(はぁ?留年するって噂が流れてるのか、オレは)

「そこは問題ないよ。オレ、テストの点数がいいからさ」

ウソである

この前の中間試験の結果は、5教科合わせて76点だった

これはクラスの連中からかなりからかわれた

元々勉強なんてヤル気がない
テスト用紙を見たが、内容が中学の頃の問題ばっかで回答する気にもなれなかった

(何でこんなバカ学校に行って、中学の時のおさらいをやらにゃなんないんだ!)

だから僕はテストをほぼ白紙の状態で出した

その後、レベッカのアルバムがヒットし、76ht STARという曲をもじって、【76ht Worst1 Star】と呼ばれていた

…これも黒歴史だな

でも、あのシュークリームは確かに美味かった
もう一度食べたいなぁ

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