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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第107章 ディスコって疲れる

テンパればテンパる程、何を話せばいいのか解らなくなってくる
さっき踊った時よりキンチョーして、心臓がずーっとバクバクしている

結局チークタイムは終わり、僕とその娘はそれっきりで別れて終わってしまった

それから僕らは店を後にし、駅へと向かった
汗だくになった身体に外の寒さが心地よくひんやりとしていた
「小野ちゃん電話番号ぐらい聞いてくりゃよかったのに」

「そんな余裕ないっすよ」

「いいなぁ小野チークタイム出来て。オレ全くダメだったよ」

「オレも!次は絶対チークタイムに誘うぞ」

中田と山下はチークタイムで女の子を誘ったが、断られたらしい

あ、そうだ!僕は坂井に聞いてみた
「坂井さん、もしかしてデヴィッド・ボウイのファンですか?」

すると坂井は嬉しそうな顔をしていた

「よく知ってるねぇ!そう、オレデヴィッド・ボウイ好きでさぁ」

「あの踊り見て、確かデヴィッド・ボウイのPVにあったなぁって思って聞いてみたんですけど」

ウンウンと頷きながら坂井は答えた
「さすがだね、小野ちゃん!また一緒に行こう!皆も行こうぜ、絶対に」

坂井の言葉に中田と山下はハイ、と返事した

でもディスコってのは、目一杯背伸びをするし、疲れるなぁと思った
皆と別れて家に帰った途端、ベッドに倒れ込むようにして寝てしまった

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