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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第19章 謎が解けた~っ!

誰か教えてくれる人はいないのか?水泳経験者はいないのか?

僕はかなり焦った…
これで全く泳げなかったら、いい笑い者だ
そんな恥さらしにはなりたくない、あぁ~っ!バックレてぇ!

毎日毎日プールに通って、何時間も水の中にいて、全く進歩が無い…

ダメだ、オレは才能無いんだ、もういいや!

ヤケになっていた…

そしてプールから帰る日に本屋に立ち寄った

確か今日はジャンプの発売日のはず…

近所の本屋に入り、ジャンプともう一冊マンガを買おうと店内を彷徨いた。

(あぁ、そういやこの本屋、前にエロ本見て追い返されたっけな…)

店主の隙を見ては、よくエロ本を見ていた、まぁすぐにバレて追い返されるんだけど、また懲りずにエロ本を読んで…その繰り返しで、まともに本を買った記憶が無かった

でも、今はエロ本どころじゃない、頭の中はバタフライだらけ…

(…ん?そうか、水泳に関する本はあるはずだ)

僕はマンガが並ぶ棚から、参考書や資格書等がある棚に移った

(…あった!水泳入門書!)

僕はバタフライが載ってあるページをめくった

解りやすく図になって解説してある、それだと頭に入りやすいからね

で、そのページを隅から隅まで読んだ

…一気に身体の力が抜けた、だって今まで僕がやってたバタフライはドルフィンキックと上体を起こして水をかくのを毎回同時に行っていた

本には、ドルフィンキック2回に上体を起こして水をかくのが1回と書いてあった…

しかも、最初はドルフィンキック5回、もしくは3回に1回の割合で上体を起こす練習をして、慣れてきたら、ドルフィンキック2回に上体起こしを1回とチャレンジしてみよう!なんて事が書かれていた…

どおりでか…コロンブスの卵?目から鱗?よく解んないんだけど、例えるならそんな感じで…

そうか、やっとこれで泳ぎ方が理解できた!

じゃあまた明日から水の中でひたすら泳ぐのみ!

このやり方が解るまで、半月以上かかった…何でもっと前から調べなかったんだ、オレは?

そして家に帰り、ベッドの上でドルフィンキックと上体を起こすような体勢を何度もして、気がついたらいつの間にか寝ていた…

もし今、バタフライやれって言われたら、断固拒否するけどね、それだけ腰に負担がかかる泳ぎだし…

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