1985年空は蒼かった~イノセントスカイ
第27章 シラフで行けなかった卒業式
何せ30年以上前の事を書いているから話しは前後しているが、思い浮かべた事を書いているので、そこら辺はご容赦願いたい
最後の給食の時、メニューにトマトがあった
波多野はいつものように僕の給食の更にトマトを置き
「小野っちにあげるトマトこれが最後だね…」
と言われ、僕はその時【卒業】という2文字がリアルに感じ、あぁそうか、もうこういう事も無くなるんだよな…と
トマトがメニューに出る度に僕にくれた波多野、その波多野ともあと数日でお別れになるのか
(やっぱり告白するべきか)
僕の頭はその事でどうしようか悩んでいた
好きなのは事実だ、でもそれを言ったら断られるだろう、フラレるのはイヤだ、それなら言わないでこのままで自分の中に閉まっておく方がいいのだろうか、どっちにしようか迷っていた
寝ても覚めてもその事ばっかだった
結局、答えは出なかった
そして卒業式を迎えた
僕は毎朝コーヒーを飲んでいた
インスタントのコーヒーに砂糖とミルクを入れた甘いコーヒーだ
ふと、居間の棚に父親が飲んでいたウイスキーに目をやった
何故か僕はウイスキーを開け、コーヒーの中に入れて一気に飲み干した
身体はカッカして、鏡を見ると顔が真っ赤になっていた
今でも何であんな事したのか、自分でも解らない
そして何とも言えない陽気な気分になり、僕は家を出た、まるでジャッキー・チェンの酔拳みたいだ
最後の給食の時、メニューにトマトがあった
波多野はいつものように僕の給食の更にトマトを置き
「小野っちにあげるトマトこれが最後だね…」
と言われ、僕はその時【卒業】という2文字がリアルに感じ、あぁそうか、もうこういう事も無くなるんだよな…と
トマトがメニューに出る度に僕にくれた波多野、その波多野ともあと数日でお別れになるのか
(やっぱり告白するべきか)
僕の頭はその事でどうしようか悩んでいた
好きなのは事実だ、でもそれを言ったら断られるだろう、フラレるのはイヤだ、それなら言わないでこのままで自分の中に閉まっておく方がいいのだろうか、どっちにしようか迷っていた
寝ても覚めてもその事ばっかだった
結局、答えは出なかった
そして卒業式を迎えた
僕は毎朝コーヒーを飲んでいた
インスタントのコーヒーに砂糖とミルクを入れた甘いコーヒーだ
ふと、居間の棚に父親が飲んでいたウイスキーに目をやった
何故か僕はウイスキーを開け、コーヒーの中に入れて一気に飲み干した
身体はカッカして、鏡を見ると顔が真っ赤になっていた
今でも何であんな事したのか、自分でも解らない
そして何とも言えない陽気な気分になり、僕は家を出た、まるでジャッキー・チェンの酔拳みたいだ