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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第26章 カッコ悪かった3年間

3年に入り修学旅行でとある宿舎に泊まった際、僕ら数人は女風呂を覗く方法はないか、と思い入り口の前をウロウロして、出入りする時、扉が開く瞬間を見計らって、前を素通りするのを何度もやってバレてしまい、一晩中正座させられた

1学期の終わりには、水泳大会でバタフライの種目は皆棄権したが、先生に何がなんでも出場しろと怒られ、シカト食らっていた僕は、皆から「天才なんだろ?だったらバタフライも泳いでみろや!」と言われ、売り言葉に買い言葉で「一位になったらテメーら全員土下座しろや!」と啖呵を切って夏休み期間中はひたすらバタフライをマスターする為に、学校のプールの他に、区営プールに毎日通い何とかバタフライが泳げるようになった

…よく考えたらこの3年間ロクな事が無かったじゃないか!良いことなんて何一つ無い…

思い出すのは黒歴史のような恥ずかしい事ばかりだ

一体僕は中学3年間で何をやってきたんだろうか?


今思い出しても、赤面する事ばかりやっていた
そんな日々も、もう終る
ろくな事が無かった3年間だったけど、僕は僕なりに中学生を満喫していた…と思う

光陰矢の如し、ホントに振り返ればあっという間だった
もうちょっと人に誉められるような事でもすればまた違った中学時代を過ごせた筈なのに、不良の真似事するのがカッコいいなんて思ってた勘違いの3年間だった…
カッコいいどころか、スゲーカッコ悪い事ばっかだ


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